【War criminal 】戦犯 

八ヶ岳 赤岳山頂から硫黄岳方面を望む

■戦犯 - War criminal -

戦争犯罪、略して戦犯。戦時国際法に違反する罪で交戦法規違反を指し、国家犯罪として平和に対する罪人道に対する罪を含む、とあります。先の大東亜戦争においてA級やらB、C級やらの符号をつけられ、逮捕起訴(または投獄)された日本人は延べ5,000人以上にのぼり、この中には当時の日本人であった朝鮮・台湾出身者各々100人以上を含みます。ちなみにこの内、A級戦犯7人 を含む約1,000人が極刑判決を受けました。                       なお、参考までに、戦争そのものについて、国際法はこれを一定の条件付きで『合法』であることを認めています。また、あくまでも僕個人としての見解ですが、前述『平和に対する罪』や『人道に対する罪』は連合国による戦後の事後法であり、これにより裁かれた先人達ならびにそのご遺族はさぞや無念であったろうと自身も一定の悔しさは残ります。

扨て、本題に入りますが、先刻、お隣の半島国家より今上陛下に対し「…戦犯の主犯の息子…」なる虚言が囁かれましたので、このことについて多少触れておきたいと思います。すでに思慮ある多くの日本人は気付いていますから殊更ここであげへつらう必要もないのですが、冒頭の戦犯定義や過去の事実に照らしてもこの物言いは無礼以前に内容そのものが幼稚かつ陳腐であって、事実に相反しています。どの一等国のまともな文献を読んでもそのような記述は一切ありません。一般学生や社会人フレッシュマンから発せられたのであればまだしも、これが一定レベルの政府要人による公的発言である場合、本人はもとより国家としての品格を疑われても致し方ないのではないでしょうか。

また、彼の国一般民衆から日本を捉えてしばしば「戦犯国家」なる侮蔑が投げかけられますが、これもそのような用語規定はどこを調べたってありはせず、万一これが反日教育の結果を受けて発せられたものであれば、その浅薄さゆえの心配を越えたある種の憐憫を禁じえません。さらには、すでに述べましたが先の戦争時分の朝鮮はそもそもが日本であり協業して当時の敵国米・英と対峙していたわけですから、仮に本国を戦犯と宣うのであればその唾はおのずと自身の尊い先達にも吐き掛かるのです。現実を正面から捉えなくて本当に大丈夫なのでしょうか。つじつまは合っていますか?

大日本帝国は、国力を掛けて当時経済格差10倍とも20倍とも言われた世界最強の米国を同盟とする連合国側に牙をむき、3年8か月の戦闘のすえ見事に叩き潰されました。勝っていたのは『竹槍の数だけ』とも揶揄された戦争は、誰が見たって当初予想通りの無謀な戦だったわけです。この間の戦闘員戦死者数は約230万人、非戦闘員80万人を含めれば何と310万人の尊い命が絶息し、中でも広島と長崎への原爆投下はとりわけ凄惨の極みであり未だに日本人ひとりひとりの心から失せることはありません。あの時の戦争を賛美することなど毛頭出来るわけはありませんが、それでも僕らの先達は祖国の将来を憂い最後まで正々堂々と戦火に散って行ったことは紛れもない事実であります。戦争をやらなかった、いや、仮に戦争をしたくとも参加する資格すら持ち得なかった民族が、間違った語法でもって軽々しく戦犯など言って欲しくはありません。これは分別ある日本人大半の心境だと思います。非常に尊いのです。

その意味においては独国も同じで、英国を含むヨーロッパ諸国どころかソビエト連邦までも敵に回し同じく惨敗したわけですが、戦闘行為以外の悪行は別としてがっぷり四つに組んで戦ったことは明らかな事実であり、現代において形を変えた経済戦争に打ち勝つ姿を見るにつけ「なるほどねぇ」と妙に腑に落ちるところがあるのは僕だけでしょうか。まぁ、我が国同様に随分浅はかだったことは事実でしょうが。

そもそも戦争行為自体は違法でないことはすでに記しましたが、所詮は負けたら賊軍ですから日本人としてこの期に及んでつべこべとは言いますまい。事実は事実として淡々と受け止めます。しかしながら、近現代史実に照らしてどこかねじ曲がっていたり、そもそも根底が塗り替わっていたならば、そこは言われなき誹謗中傷として堂々と正さなければなりません。現状を見る限り互いが和することは相当困難に見受けますが、さりとて日本人である以上は、過去に起こったすべての事象を色眼鏡で見ることなく粛々と語り継ぐことが肝要であると確信します。そのことが、将来を託し散って逝った先人たちに対する僕らの手向けとなりましょう。

 

 

 

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