【The standpoint (behavior) of the opponent】- 相手の立場 -


栂池自然園
■相手の立場 -The standpoint (behavior ) of the opponent-
人間関係を表す時によく使われる『相手の立場』や『相手の立ち振る舞い』といった相手を指す場合、思い起こされる格言、ことわざ、熟語には、相手に焦点を当てるのか自分が主体なのかとのスタンスの違いによってその趣旨が異なるものがあります。たとえば前者の場合、『人を見て法を説け』‐相手に適した説明の方法をとれ‐がありますが、これは『配慮』を意味しています。また、配慮には、『先意承問(せんいじょうもん)』‐相手の気持ちを先に察して受けとり、その要求を満たしてあげる‐のような熟語もあります。その他、『惻隠之情』‐他人を思いやったり同情する心のこと‐がありますが、この熟語は『同情』ないし『慈悲』の心を表現しています。一方、後者には『人を以て鏡と為す』‐人の言動を手本として自身の行動の規範とせよ‐といった格言や『人のふり見て我がふり直せ』‐他人がなす行いの善・悪を見て自分の行いを反省し、改めよ‐や、悪い見本のみ前面に押し出した『反面教師』なるものもあります。